SES Plusな人(インタビュー)
現役大学生アイドルの突撃インタビュー#7 ネットワーク×インフラエンジニア
2023.02.28 | 最新更新日 2024.01.09
SESに関わるユニークな「人」を紹介するSES Plusな人。
SESだからこそできることや、仕事だけではなく、プライベートもどのように過ごしているのか紹介していきます。
第7回は、SESとしてインフラエンジニアに従事し、ネットワークの提案・要件定義等上流工程に携わっている重村 賢哉(しげむらけんや)さんにインタビューしました。
インタビュアーは、現役大学生であり、アイドルユニット「notall(ノタル)」のメンバー音井結衣(おといゆい)さんです。
重村さんは高校時代に建築科を専攻していましたが、建築業界ではなくIT業界へ進むことを決断しました。では、なぜ重村さんは建築業界ではなくIT業界に進むことを決めたのでしょうか?
また、IT業界の中でもSESという働き方を選んだ理由についても触れていきます。
常にポジティブ思考で、着々と目標をクリアしている重村さんのキャリアビジョンをぜひ参考にしてください。
■プロフィール□
◇重村 賢哉さん◆
経歴:
SES企業 社員
入社:2010年4月 新卒入社 現在グループリーダー
現在のプロジェクト:インフラエンジニアとしてネットワークの提案・要件定義等上流工程を担当している。
◇音井 結衣さん◆
経歴:
アメリカ・ケンタッキー州出身
アイドルユニット「notall」のメンバー
ビデオゲーム「ロードモバイル」大型看板「ケンズカフェ東京」イメージガール
2020全日本ガールズダンスコンテスト2020特別賞
名前を、以下で表記します。
重:重村さん
音:音井さん
■大手企業でプログラマーやネットワークエンジニアとして従事□
音:入社してからの仕事内容を教えてください。
重:大手のIT企業で、C言語のプログラマーとして医療従事者向けのクラウドサービスを2年間担当していました。 その後、別のIT企業でネットワークに関わる業務を5年ほど行っていました。
働く中で複数のプロジェクトを任されるようになり、サーバーに関わる分野において、自動化のオンラインシステムのソフトウェア開発を行いました。
現在では、SES企業でネットワークに関わる領域を主に担当し、プロジェクトマネージャーをしています。
■姉歯事件をきっかけに建築業界への就職を断念□
音:エンジニアの仕事に興味をもったきっかけはありますか?
重:私は工業高校の建築科を卒業しているんですが、ちょうど高校生の時に姉歯建築士の「構造計算書偽造問題」が世間を騒がせていました。
その事件をきっかけに、建築業界に将来性がないと感じたんですよ。「未来ある業界は何か」と考え、サイエンス系がいいと思ったんですね。
具体的には「3D CAD」がきっかけでIT業界に行こうと考えました。「3D CAD」では「建物の中はどういう設計になっているのか」を可視化することができます。
この「3D CAD」に触ったとき、アナログな手法で製図を描くのがバカらしくなってしまいました。
音:姉歯事件をきっかけにIT業界やエンジニアの仕事に興味を持ったんですね。
■あるCMを見るたびに自分を誇りに思う□
音:仕事でのやりがいや嬉しかったことなどのエピソードはありますか?
重:大手通信企業のネットワークの設計を担当していました。
関わっていたネットワークは今でもずっと繋がりやすい!とCMを打っているので、それを見ると「やっぱり私はあの時頑張ったんだ。ちゃんと社会貢献ができている」と感じます。
また、キャリアユーザーの携帯を見ると「そこは私が構築したDNSサーバー経由しているんだよ」と思ってしまいますね。5Gの導入にもずっと設計段階から関わっているので、トレンドになる技術に貢献していると思うと嬉しいです。
音:自身が関わったサービスが誰かの役に立っていると自信につながりますよね。
■大手企業を狙うため専門学校から派遣へのルートを選ぶ□
音:IT業界でも様々な働き方がある中で派遣(客先常駐)という働き方を選んだ理由はありますか?
重:私は建築科から途中で進路変更しましたが、建築科から私が以前いた大手企業に行くのは、すごくハードルが高いんですね。
大手企業では、そもそも新卒採用では一流大学の人しか採用されないことが多いです。それに加え、私が一流の大学に入るのは難しいと思ったので「どこが最短のルートなんだろう」と考えました。
そこで、大学ではなくIT系の専門学校を選んだんですね。ITの専門学校に行って、とりあえず資格を取ることで専門性を身に着け、大手企業に行こうと思ったんですよ。
ただ大手企業に、専門学校生が入社できるかというとやはり難しく、四年生大卒の方が就職に有利ですよね。
でも自分はキャリア的に大手企業で働きたかったので、派遣という形を選びました。派遣であれば敷居が高くないので、専門卒で資格を持ってたら派遣として大手企業で働けると思ったんですよ。
それ以外の理由としては、ずっと同じ会社にいるメリットを、私はあまり感じなかったんですね。なぜなら、他社と比較できず、自分の状態や環境が良い悪いの判断が狭まってしまうなと感じたからです。
派遣だと色々な企業に行って、その企業の良い所・悪い所を学んで次に活かすことができます。転職すると体力が結構いると思うんですけど、派遣で違う企業に行った方が私にはメリットかなと感じました。
音:大手企業で働いたり、色々な企業で経験を積むために派遣という働き方を選んだのですね。
音:働く中で、派遣がメリットだと感じることはありますか?
重:私は現在、一般の企業でいうと課長のようなポジションなんですね。私の部下にあたる人達は様々な企業で働いていますが、それぞれの部下から各企業の文化や働き方に関する良い情報・悪い情報が全て入ってくるので、視野が広がることがメリットですね。
音:たしかに様々な企業の情報が入ってくるのは派遣という働き方ならではかもしれませんね。
■わからないことは「聞く」で学ぶ□
音:これまでのエンジニアとしてのご経験の中で、特に大変だったこと、そこから得た学びのエピソードがあれば教えてください。
重:一番大変だったのは入社した時ですね。
入社した企業は技術がハイレベルだったので、ある程度の知識を身に付けたとしても中々技術のレベルが追いつかないんですね。
入社10年という方が先輩だったんですが、レベルが違いすぎて会話が通じないんですよ。技術レベルが違い過ぎていたので、できない人間を育ててもらうみたいな形になるんですね。
しかし、お客様とは高度な技術を知ってるという前提で対話をしなければならなかったんです。
知らないことには答えられないので、新たに勉強をし、理解しないといけないところが大変でした。
そこから得た学びですが、技術がすごい人達なので聞けば教えてくれるんですよ。
一緒に仕事している仲間と協力して良いものを作ろうとすると、上のレベルの人が下のレベルの人を教育して同じレベルに引き上げた方が楽じゃないですか?
わからないことがあってもガツガツ聞くのが大事だということを学びました。
マネジメントしていて気付いたのですが、最近の人達は上の人が忙しいと聞かないで自分で溜めちゃうんですね。しかし溜めると悪循環になります。
上の人は下の人が何をわからないのかがわからないし、下の人がわからないことを溜めている方が仕事が進まないんですね。
その結果、マイナスのスパイラルにハマってしまうっていうパターンが多いんですよ。なので「わからなかったらすぐ聞いてください」と言うんですが、聞いてくれないという状況なんです。
私が大変だった経験から得た学びは「わからないことは、すぐ聞くこと」です。
そうすることで、色々な問題が解決しますし、上の人も楽になると思いますね。
音:わからない時はすぐに聞くことは大事ですね。
■ポジティブマインドでストレスを溜めない□
音:マネジメントの仕事で「聞く」以外で大事にされていることはありますか?
重:色々な軸があると思うんですけど、技術・管理マネジメント・教育・キャリアビジョンに共通していえるのは、全てをポジティブに捉えることです。
例えば「顧客に話をしても全然理解してくれない」と相談を受けた時は「顧客が理解してくれなくても、顧客からお金貰えるからいいんじゃない」とアドバイスしています。
「全部ポジティブに考えなさい」と部下には指導しているため、あまりストレスはないですね。
音:ポジティブに捉えることを大事にされているんですね。
■将来の夢は地元宮崎での会社経営□
音:将来の目標はありますか?
重:高校時代、進路を決めた時にある程度キャリアビジョンは決まっていて、その通りにはなっています。ネットワーク・サーバー・ソフトウェア・プログラマーなどの各分野全部できるエンジニアじゃないとITエンジニアじゃないと思っていたので、全部そのまま10年間で経験しようと考えていました。
新しい分野や将来の分野に技術投資をしてどんどん成長していこうと思っていたんです。実家が駆除管理の会社をやってるんですけど、そこで IT部門を作って大きくしたいというビジョンがありました。
今は、自分で会社を持つということにちょっとシフトはしているんです。
私は元々出身が宮崎なんですが、地元に帰って会社を立ち上げようと思っているんですよ。今までの取引先などパイプはあるので、宮崎にいながらリモートで仕事して、東京の仕事をやったり、アメリカの仕事をやったりとかできると考えています。
宮崎はIT格差があるんですね。地元のIT格差を無くして、地元の企業として有名になろうと思っています。資産を最大化して地元に税金を納めて還元していきたいですね。
音:地元の宮崎県に貢献していきたいと考えているんですね。
■SESはキャリアアップ・給与アップが実現できる□
音:エンジニアが転職する上で、キャリアアップ、給与アップ、ワークライフバランスなど様々な軸があるかと思いますが、その上でSESでの働くことの魅力は何だと思われますか?
重:キャリアアップを軸に置いた方がいいと思います。
SESで働くと色んな企業で働くので、キャリアアップができます。
例えばメーカーのように、一つのパッケージソフトを売り続ける会社に入ると、ずっとそこにいることになるんですね。新規の事業を立ち上げることはあるかもしれませんが、SESの方がキャリアアップをするチャンスが段違いにあるんですよ。
社内SEだとなだらかに給与は上がりますが、SESはエンジニアとして色々な経験を積めるので給与が上げやすいんです。
また、社内SEは学歴などのフィルターで、同じ能力なのに違う評価をされてしまうことがあります。
そのため自分に合った評価をしてくれる会社に行った方がいいと思います。
■まとめ□
重村さんは、工業高校で建築を学びながらIT業界への転身を決め、高校の時からキャリアビジョンを描いていました。
その中で重村さんは大手企業に入るために専門学校から派遣会社へ行くという選択肢を取りました。その結果、派遣として大手企業で働くことに成功するだけでなく、そこで培ったポジティブマインドで、どのような環境にあっても前向きに仕事に取り組んでいます。
将来、地元の宮崎で起業家として活躍する重村さんを拝見できる日も近いのではないでしょうか?
重村さんのキャリアは、SESの輝かしい未来を感じさせてくれました。