SES Plusが実施したアンケート結果から、仕事に関する質問の回答をまとめました。ほかのエンジニアの実態を知れる貴重な機会。すでに活躍中の方から、これからエンジニアを目指している方まで、ぜひ参考にしてください。
アンケート結果1:回答者の属性
まずは当アンケートの回答者の属性を紹介します。
年齢・性別・携わっている技術領域
年齢と性別の分布は以下のグラフのようになりました。
男性・女性ともに20代の回答者が最多でした。しかし50代以上の回答者も若干含まれており、幅広い年齢層が回答したことがうかがえます。またエンジニアをターゲットとしたアンケートであるため、どの年代においても女性の回答者は少なく、IT業界の現状をそのまま表している結果となりました。
引き続き回答者が携わっている技術領域の結果です。ITインフラが172人と最も多く、次にアプリケーションとメカトロニクスが続きます。データサイエンスやセキュリティなど比較的新しい分野に従事している方は少ない結果となりました。
年収
続いてアンケート回答者の年収の結果を紹介します。
年収は400万円未満が最も多く、それ以降、年収額が下がるにつれて回答者数も減少していきます。しかし7名の男性エンジニアが1000万円以上と回答しており、一口にエンジニアといっても収入面では2倍以上の年収差があることがうかがえます。
アンケート結果2:インターネット活用編
ここではエンジニアのインターネット活用編として、SNSでフォローしているエンジニアの著名人や、仕事で参考にしている技術サイトについてご紹介します。
SNSでフォローしているエンジニアの著名人
アンケート結果では、特定の著名人が多くのエンジニアにフォローされているわけではなく、多種多様な著名人がさまざまなエンジニアによってフォローされていることが分かりました。
第1位 | ひろゆき | @hirox246 |
---|---|---|
第2位 | ちょまど | @chomado |
第3位 | まつもとゆきひろ | @yukihiro_matz |
※ 敬称略
第1位は3名のエンジニアからフォローされている、ひろゆきさん(@hirox246)でした。2ch掲示板の創設者でもあり、160万人以上のフォロワー数を持ち、インターネット業界だけでなくビジネス全般に大きな影響力をもつ人物として知られています。
第2位は2名のエンジニアからフォローされている、ちょまどさん(@chomado)でした。美人女性エンジニアとして非常に有名な方であり、現在はMicrosoft社にてCloud Developer Adovocateを務めています。
また、Rubyの開発として有名な、まつもとゆきひろさん(@yukihiro_matz)も第2位と同じく2名のエンジニアからフォローされています。2018年に誕生から25周年を迎えたRubyですが、現在でもTwitter上ではRubyに関する情報発信を精力的に行っております。
また一部にエンジニア以外の有名人としてダウンタウンの松本人志さん(@matsu_bouzu)や、お笑い芸人の有吉弘行さん(@ariyoshihiroiki)、ZOZOの前澤社長(@yousuck2020)と回答したエンジニアもいました。
そのほかにも以下で紹介する著名人をフォローしているという回答も得られたので、一部を紹介します。
・深津貴之(@fladdict)(回答者:30代男性・アプリケーション)
・東大の松尾先生(@ymatsuo)(回答者:50代以上男性・データサイエンス)
・中嶋聡(@snakajima)(回答者:20代男性・ITインフラ)
・雑食系エンジニア(@poly_soft)(回答者:30代女性・アプリケーション)
・徳丸浩(@ockeghem)(回答者:30代男性・アプリケーション)
など。
※敬称略
また「誰もフォローしていない」と回答した方が63名、「SNSをやっていない」と回答した方が7名、無回答が237名いました。このことから、SNSを活用した情報収集を行っていないエンジニアも一定数いることが分かりました。
仕事で参考にしている技術サイト
引き続き、エンジニアが仕事で参考にしている技術サイトの回答結果を紹介します。
第1位(回答者数50) | Qiita | 「Qiita」を見る |
---|---|---|
第2位(回答者数10) | ネットワークエンジニアとして | 「ネットワークエンジニアとして」を見る |
第3位(回答者数8) | ITMedia関連 | 「ITMedia」を見る |
仕事で参考にしている技術サイトとしては、ネットワークやプログラミングなどの個別の技術を取り扱っているサイトと、ITMediaのようなニュースサイトに大きくわかれました。第1位のQiitaはエンジニアの質問系サイトとして知られており、50名のエンジニアが参考にしていると回答しています。
しかし、193名のエンジニアが無回答、42名のエンジニアが「特になし」と回答しています。しかし「特になし」と回答したエンジニアでも「Google翻訳を活用している」と回答したエンジニアがいるように、何かしらのWebサイトを利用している傾向はあるようです。
また、その他の回答内容は以下の通りでした。
・Microsoftドキュメント(回答者:20代男性・ITインフラ)
・IBMコマンド集(回答者:20代男性・ITインフラ)
・わわわ(回答者:20代男性・ITインフラ)
・Cisco公式サイト(回答者:30代男性・ITインフラ)
・AI scholar(回答者:50代以上女性・データサイエンス)
・Stackoverflow(回答者:30代男性・アプリケーション)
・ゆるふわねっとわーく(回答者:20代男性・ITインフラ)
・侍エンジニア(回答者:30代男性・アプリケーション)
など。
アンケート結果3:上司や同僚との人間関係
続いて上司や同僚との人間関係についての回答です。
付き合いたくない上司とのエピソード
「付き合いたくない上司を教えてください」という質問に対する回答を紹介します。
第1位は「決断できない上司」です。プロジェクトの進行や意思決定において、上司が決断すべき場面はいくつもあるでしょう。そのようなときに、いつまで経っても決断できない、あるいは決断を部下に委ねてしまうという上司は付き合いたくないと思われても仕方がありません。
第2位は「自分たちの時は~という話が多い上司」です。ただでさえ進化の速いIT業界において、過去の成功体験や知識をひけらかす上司にうんざりさせられているエンジニアも多いようです。自分たちの時の話をしたい上司の気持ちも理解できますが、その気持ちをグッとこらえて、現在第一線で活躍しているエンジニアの意見を尊重する姿勢も身につけたいところです。
第3位は「細かく口うるさい上司」です。若手が何かしようとするたびに、口うるさく話しかけてくる上司はうっとうしいものです。そのような上司に限って「自分は面倒見がいい」と思っていることもあり、部下にとってはいい迷惑だったりします。
第4位以降は「思いつきで話をしてくる上司」「同じ話を何度もしてくる上司」「八方美人な上司」と続きます。
付き合いたくない上司に関する具体的なエピソードについて、以下のような回答が得られました。
細かく口うるさい人はどんな状況でも口出してくるので苦手です。過去の話を何度もしてくる人は時代の流れについていけてないのでは?と思ってしまいます。ただ、一種の経験談として1〜2回アドバイスとして話してくれるのは良いことだと思います。(回答者:20代男性・ITインフラ)
上司の指示がないと進めることができない業務があり、いつまでも決断してくれなかったため自分の業務が滞ってしまった。(回答者:20代男性・ITインフラ)
明らかに無理な納期の開発案件を言い渡され、死ぬ気でやれと机を叩きながら恐喝じみた指示を出してくる上司がいた。成果を求めるのは大賛成だが、そんなことを言われてやる気など出ない。結局休みなしで働いた。その会社は、上場子会社だった。(回答者:40代男性・データサイエンス)
疑わしきは罰する姿勢で、何にでも噛みつき、私を嘘つき呼ばわりする。相手の知識に合わせて説明を工夫していたが、そこを嘘つきと断じていたかもしれない。また昼休みや定時後など、業務時間外に業務をする様、指示されることも度々あった。(回答者:30代男性・ITインフラ)
成果を完全に数値にするため、目に見えない、または見にくい成果を評価しない。またはほとんど売上にならない成果を評価しても供与に反映されなくやり意味を感じなくなる。人により順列ができチーム、グループの軋轢が生まれる。(回答者:30代男性・ITインフラ)
上司のさらに上司の顔を伺いながら、指示する上司がおりました。上の上司の方向が変わると前まで言っていたことが180度違って混乱したことがあります。(回答者:20代男性・ITインフラ)
まとめ
今回のアンケート結果では、エンジニアの情報収集や仕事に関する本音を垣間見ることができました。すでにエンジニアをされている方から、これからエンジニアを目指している方まで、エンジニアの仕事の実態を知っていただけたかと思います。なにかと苦労の絶えないエンジニアですが、自分と同じようにがんばっているエンジニアがいることを思っていただくことで、仕事への励みとなるかもしれません。