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「SEのキャリアプランはどうすればいいの?」
「プランについて具体的な方法が知りたい」
SEを目指す場合、あるいは現在SEとして活躍されている人にとって、自身のキャリアプランは気になるところです。SEのキャリアプランの選択肢は多くありますが、早い段階で必要なスキル・資格取得をおすすめします。
この記事では、SEがキャリアプランを考える必要がある理由、SEがキャリアプランを実現させる方法、SEのキャリアプランの例などについて紹介します。
SEがキャリアプランを考える必要がある理由
SEには様々な職種があり、新しい技術によって選択肢も広がっています。早い段階でキャリアプランを考えると、いざ転職を考えた場合でも成功できるでしょう。ここからSEがキャリアプランを考える必要がある理由について見ていきます。
SEからのキャリアが多様化しているため
IT技術の進歩により、SEからのキャリアも多様化しています。自身が目指す方向を考え、キャリアパスに役立つスキルを習得しておきましょう。マネジメントスキルを身に付け、プロダクトマネージャーやプロジェクトマネジメントオフィスになるキャリアと、SEを極めてより専門性の高いエンジニアになる道があります。特定の分野のスペシャリストが管理職を目指そうと思っても、早期にプロジェクトリーダーになった人と比較すると難しいでしょう。そのため、将来の方向性を早く決めることが重要です。
30代になると専門性が問われるため
20代のうちは未経験でも通用しますが、30代になると専門性が問われます。実際のSEの求人では35歳以下と年齢制限がある案件が多い傾向があります。そのため、20代のうちに必要な経験を積み、30代でより専門的な仕事にチャレンジすることが重要です。
子育てとの両立にワークライフバランスを考える人が多いため
女性のSEは、結婚・出産があるため、男性以上にキャリアプランを考える必要があります。出産すると仕事ができなくなる可能性もあるため、将来どうしたらよいのか入念に考えておきましょう。早期にキャリア考えておくと、結婚・出産を経てもSEの仕事に復帰できる可能性が高くなります。
SEがキャリアプランを実現させるためには?
SEがキャリアプランを実現させるためには、自己分析をし、ゴールを決め、スキルを身に付けるなどが重要です。ここから詳しく見ていきます。
自己分析をする
キャリアプランの実現のためには、自身を客観視し自己分析することが重要です。
以下の点について書き出し、自分の目標を明確にしておきましょう。
・得意な分野
・苦手な分野
・現在の仕事内容
・将来やりたい仕事
・過去の失敗経験
・過去の成功体験
・現在やりたい仕事
自己分析しても最初は自分が何をやりたいのかがわかっていないかもしれないですが、書くことで、自分のキャリアプランが見えてくるでしょう。
ゴールを決める
自己分析したら目標までのゴールを決めておきます。ゴールを曖昧にすると目標まで辿り着けないでしょう。1年後、3年後、10年後とゴールを定め、達成目標を決めておきます。
エンジニアのキャリアプラン例は下記の通りです。
【AIエンジニアのキャリアプラン】
年齢 | 仕事内容 |
---|---|
20代 | プログラマー |
30代 | SEとして上流工程を担当 |
40代 | AIエンジニア |
【セキュリティエンジニアのキャリアプラン】
年齢 | 仕事内容 |
---|---|
20代 | プログラマー |
30代 | SEとして上流工程を担当 |
40代 | セキュリティエンジニア |
【インフラエンジニアのキャリアプラン】
年齢 | 仕事内容 |
---|---|
20代 | システム保守・運用・構築を担当 |
30代 | SEとして上流工程を担当 |
40代 | インフラエンジニア |
【PMのキャリアプラン】
年齢 | 仕事内容 |
---|---|
20代 | SIerで知識やスキルを習得 |
30代 | 自社製品の開発企業に転職 |
40代 | PM |
スキルを身に付ける
SEがキャリアプランを実現するには、必要なスキルを身に付ける必要があります。SEは顧客からヒアリングし、必要な課題を洗い出し、解決しなくてはなりません。そのため、技術力だけではなく、様々なスキルが求められます。
SEにとって必要なスキルは以下の通りです。
・プログラミング知識
・マネジメント能力
・コミュニケーションスキル
・問題解決力
転職を考える
転職を考えた場合、転職の理由を明確にしておきましょう。「スキルを伸ばしたい」「〇〇の仕事をやってみたい」など自分の目標やビジョンを持っていると、転職先でもアピールでき、成功につながります。
SEのキャリアプランの例
SEのキャリアプランの例としては、エンジニアとして専門性を高めていく方法とクライアントの課題解決に活かす方法の2つがあります。ここからSEのキャリアプランの例について詳しく紹介しましょう。
エンジニアとして専門性を高めていきたい人
エンジニアとして専門性を高めていきたい人には、今後も需要が高いエンジニアになるのがおすすめです。専門性のあるエンジニアには、クラウドエンジニア・AIエンジニア・セキュリティエンジニアなどがあります。
クラウドエンジニア
クラウドエンジニアは、クラウドを専門にしたエンジニアです。昨今はオンプレミス型からクラウド型へと移行する企業が増えており、今後もクラウドエンジニアの需要は高まるでしょう。クラウドエンジニアを目指す場合、AWSやMicrosoft Azureなどクラウドに関する資格を取得することをおすすめします。
AIエンジニア
AIエンジニアは、プログラミング分野とデータサイエンス分野に分かれ、AIに特化した開発や分析を行います。キャリアプランとしては早期の段階で、Pythonや統計学を学び、機械学習の知識を得る必要があります。AI分野は今後も需要が高く、AIエンジニアの市場価値も上がるでしょう。
セキュリティエンジニア
セキュリティエンジニアの仕事は、サーバーやシステムのセキュリティを考えた設計を行い、サイバー攻撃から守ることです。個人情報漏洩の防止など、企業にとっては情報セキュリティを向上させるのが重要になります。そのため、セキュリティ分野に特化したセキュリティエンジニアは需要が高い仕事です。セキュリティエンジニアを目指す場合、上流工程でSEを経験してから転職して、セキュリティエンジニアになる方法があります。
データベースエンジニア
データベースエンジニアは、データベースの設計や構築など、データベース全般に関わる仕事です。データベースエンジニアは、データベース開発・設計者、データベース管理者、データベース運用者の3つに分かれます。OracleやMySQLなどデータベースに関する知識を持っていると、転職で有利になります。
Web系エンジニア
Web系エンジニアには、フロントエンドエンジニアやバックエンドエンジニアがあります。フロントエンジニアは、WebデザイナーのデザインからHTMLやCSSでサイトを構築する仕事です。バックエンドエンジニアは、内部のデータ処理・アカウントの認証など、ユーザーから見えない部分について実装します。バックエンドエンジニアには、スクリプト言語やSQLの知識が必要です。
SEでの経験をクライアントの課題解決に活かしたい方
SEでの経験をクライアントの課題解決に活かしたい方には、プロジェクトマネージャーやITコンサルタント、セールスエンジニアがおすすめです。ここから詳しく見ていきましょう。
プロジェクトマネージャー
プロジェクトマネージャーはプロジェクトの管理をする仕事です。プロジェクトの統括・工数見積もり・納期などについて決定します。クライアントやチームをまとめなくてはならないため、高いマネジメント能力やコミュニケーションスキルが必要です。
ITコンサルタント
ITコンサルタントの仕事は、顧客にヒアリングをし、企業の課題解決のためITを使った手段や方法をアドバイスすることです。顧客にヒアリングをするため、高いコミュニケーションスキルが必要になります。ITコンサルタントを目指す場合、PMなどを体験してからITコンサルタントを目指すのがおすすめです。
セールスエンジニア
セールスエンジニアは、技術的な知識を持ち、顧客に自社製品導入の提案をする仕事です。そのため、営業力やプレゼンテーション能力が必要になります。セールスエンジニアを目指す場合ITに関して基礎的な知識を見つけることができる「基本情報技術者試験」や「応用情報技術者試験」がおすすめです。
SEのキャリアプランに必要な資格
SEが必要な資格を取得すると、スキルアップや転職に役立ちます。SEのキャリアプランに必要な資格を、SE未経験の人向けと、既にSEをやっている方向けに分けて紹介します。
これからSEを目指す人におすすめの資格
これからSEを目指す人におすすめの資格は「基本情報技術者試験」「応用情報技術者試験」です。未経験であっても資格があると、転職する場合、企業にアピールできます。
基本情報技術者試験
「基本情報技術者試験」はIPAが認定する、ITエンジニアにとって必須の資格です。エンジニアとしての基本的な知識が習得できるため、転職活動で役に立ちます。
項目 | 内容 |
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費用 | 7,500円(税込) |
出題範囲 | 基礎理論 アルゴリズムとプログラミング コンピューター構成要素 システム構成要素 ソフトウェア ハードウェア プロジェクトマネジメント サービスマネジメント システム監査 システム戦略 システム企画 経営戦略マネジメントなど |
合格率 | 38.3% |
応用情報技術者試験
「応用情報技術者試験」は、ITの応用知識と技能があることを証明する、IPAの認定資格です。
項目 | 内容 |
---|---|
費用 | 7,500円(税込) |
出題範囲 | 基礎理論 コンピュータシステム 技術要素 開発技術 プロジェクトマネジメント サービスマネジメント システム戦略 経営戦略 企業と法務など経 |
合格率 | 24.3% |
公式サイト |
専門性を高めていきたい人におすすめの資格
専門性を高めていきたい人におすすめの資格は「データベーススペシャリスト」「Pythonエンジニア認定試験」です。
データベーススペシャリスト
「データベーススペシャリスト」は、データベースエンジニアやデータサイエンティストを目指す人向けの、データベースに関するIPAの認定資格です。
項目 | 内容 |
---|---|
費用 | 7,500円(税込) |
出題範囲 | データベースの全体計画 データベースの要件定義 データベースの分析・設計 データベースの実装・テスト データベースシステムの運用・管理など |
合格率 | 約15.8% |
Pytho3 エンジニア認定基礎試験
「Python3エンジニア認定基礎試験」は、AIエンジニアを目指す人向けの試験です。Pythonに関する知識があることが証明されます。
項目 | 内容 |
---|---|
費用 | 受験料:11,000円(税込) |
出題範囲 | Pythonインタープリタの使い方 制御構造ツール データ構造 モジュール 入出力 エラーと例外 クラス 標準ライブラリなど |
合格率 | 約70% |
情報処理安全確保支援士試験(SC)
「情報処理安全確保支援士試験(SC)」は、セキュリティエンジニアを目指す人向けの試験です。サイバーセキュリティのリスクに対策するための知識があることが証明されます。
項目 | 内容 |
---|---|
費用 | 受験料:7,500円(税込) |
出題範囲 | セキュリティ ネットワーク データベース システム開発技術 ソフトウェア開発管理技術 サービスマネジメント システム監査 |
合格率 | 約20% |
AWS認定資格
「AWS認定資格」は、クラウドエンジニアを目指す人向けの試験です。AWSに関する知識があることが証明されます。まずは、初心者向けや中級者向けの資格取得がおすすめです。
種類 | 項目 | 内容 |
---|---|---|
AWS Certified Cloud Practitioner Foundational (初心者向け) | 費用 | 受験料:11,000円(税込) |
出題範囲 | クラウドのコンセプト セキュリティとコンプライアンス テクノロジー 請求と料金設定 |
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AWS Certified Developer Associate (中級者向け) | 費用 | 受験料:15,000 円 |
出題範囲 | デプロイ セキュリティ AWS のサービスによる開発 リファクタリング モニタリングとトラブルシューティング |
公式サイト:AWS Certified Cloud Practitioner Foundational(初心者向け)
公式サイト:AWS Certified Developer Associate(中級者向け)
まとめ
IT技術の発展により、SEから選択することができる職種が多様化しています。
そのため、年齢が上がるにつれて必要とされる専門性や、子育てなどのライフスタイルの変化に対応するためにも早期にキャリアプランを考える必要があります。
もしエンジニアとして技術力を高めていきたい場合は、様々な企業のシステム開発から運用まで関わることができるSESがおすすめです。






