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特集

【SES企業って実際どうなの? 】SES企業の実情と将来性とは?

2023.02.28最新更新日 2024.01.09

【SES企業って実際どうなの? 】SES企業の実情と将来性とは?

エンジニアなら一度は聞いたことのあるSES*(System Engineering Service)。
SES業界は、「大型案件に関われる」「人間関係がプロジェクトごとに変わるので気楽」などメリットもある一方、「ブラック」「離職率が高い」「スキルが身に付かない」などの悪評もがあるのも事実である。
今回は、最近のSES企業の内情を知るために、2社のSES企業の社長にお越しいただき、SES企業の実情について、「実際のところ」を聞いてみました。

*SESは、ソフトウエアやシステムの開発・保守・運用などの特定の業務に対して技術者を派遣するサービス

◇【登壇者】◆

■株式会社ESES 代表取締役社長
白川 聖悟さん

新卒でヘッドハンティングコンサル「レイス」に入社、3年間新規営業にあたる。その後、株式会社UZUZに転職、役員に就任。2021年10月より、グループ内に新しく設立されたSES業態の子会社、株式会社ESES代表取締役に就任。2022年に2期目を迎えた。

■株式会社リンク 代表取締役社長
榎本 直貴さん

専門学校卒業後、新卒で自社開発の会社に入社しエンジニアとしてのキャリアをスタート。その後、SES会社を複数経験。2018年、SES企業である株式会社リンクを設立、代表取締役に就任。現在社員数は約120名(内定者を含む)。

◇【インタビュアー】◆

■Modis株式会社 キャリアリクルーティング第1部 部長
國司 壮太郎さん

2009年にModis株式会社(旧VSN)へ入社。
採用開発グループ グループリーダー。新卒でVSNにエンジニアとして入社し、営業、キャリア採用と従事。リファラル採用ではリフカム様の「Referral Recruiting AWARD」を受賞。現在は新しい採用手法の開発をミッションとし、タレントプール構築や採用広報に従事。 学生時代は友人であるお笑いコンビハライチとお笑い界を目指していたことや、大学時代は日大のアメフト部に所属をしていた等、様々な経験がある。

名前を以下で表記します。
白:白川さん
榎:榎本さん
國:國司さん

■SES企業のネガティブイメージを払拭したい□

國:今日はよろしくお願いします。まずは、みなさんの現在の会社を立ち上げるに至った経緯についてお聞かせください。

白:私にとって2社目となる株式会社UZUZは、主に第二新卒の就職支援を行なっている会社ですが、その時に、SES業界への転職を支援する機会が多くありました。支援中に感じたのはSESに対して、「ブラック」「年収が低め」といったネガティブなイメージを持っている方がすごく多いなということでした。

エンジニアの7割はSES業界にいるにも関わらず、多くのエンジニアはSESに良いイメージを持っていない。SESはIT業界に限らず、日本経済にとって欠かせないものだと思うので、このネガティブなイメージを払拭できるようなSES企業を作りたいと思ったことが会社設立の原動力になりました。

國:本当にそうですよね。SES業界に関するネガティブワードってめちゃくちゃ多いんですよね。僕は採用の立場ですが、求職者の方とお話するとき「SES」や「派遣」といったワードだけで、ネガティブなイメージを持つ方はたくさんいます。僕としては「そんなことないよ!!」と伝えたいんですが。

白:それはありますね。イメージ先行で、派遣社員としての派遣(出向)はイメージできても、正社員として出向できることはなかなかイメージしにくいみたいです。

榎:確かに。でも正直なところ、私自身もエンジニアとして10年ほど(自社開発3年、SES7年)働いていましたが、SES業界には良いイメージは持っていませんでした。
長時間労働は当たり前で、パワハラが蔓延していたりとか。労働団体が動いているにも関わらず、圧倒的低賃金だったりする。
もう1つは、エンジニアのキャリア形成を軽視する、とかですね。全てが会社都合で、炎上案件に突然入れられたり……。そんな経験もしてきました。

会社を作った理由としては、そういう嫌な思い出があるので、そんな思いをするエンジニアがいなくなるような会社を作りたいな、と。今では、入社したのがうちの会社でよかった、初めてのSESだけどリンクでよかった!と言ってくれる方もいるので、やり方次第かなと思います。

■エンジニアに対する思い□

國:そういったSES業界=ブラックみたいな現状はなかったとは言えないし、皆さんそれに問題意識があって、自ら会社を作った部分がありますよね。自社のエンジニアに対する思いや、大切にしていることがあればぜひコメントいただきたいなと思います。

榎:先ほどもお話ししたように、私自身がエンジニアとして、労働環境に対する不満を抱えてきたので、そのようないわば「SES業界の闇」の部分を全て払拭したいと考えています。会社としても「パワハラは絶対許さないし、しっかり対応する」ってことをコンセプトに掲げていたりします。

労働時間をしっかり確認して、長時間労働があればすぐにエンジニアにヒアリングをしてメンタルの管理も積極的に行なっています。あとは賃金面も意識しています。

これまでは、案件にアサインする際に、(エンジニア)本人の意向が反映されないケースも多く、ミスマッチの原因となっていました。当社では、本人がまずどこを目指していきたいか綿密にヒアリングをした上で、案件に入ってもらうことにしています。

國:フォロー体制が素晴らしいですね。営業担当の方が、主にフォローされていらっしゃるのでしょうか?

榎:そうですね。弊社は、営業担当が、その後のフォローも実施しています。うちの会社の「ここがおすすめ!」という点は、とにかく営業のサポート体制がしっかしているところだと思います。今のキャリアが不満だった場合も気軽に相談できるし、残業が多ければすぐに対応してもらえる。「即時対応でやっちゃいますよ!」というフットワークの軽さが1番のPRポイントじゃないですかね。

國:なるほど。白川さんいかがでしょう。

白:弊社も、エンジニア個人としてのキャリアに真剣に向き合うことを大切にしています。私の場合、エンジニアとしての経験がないのですが、株式会社ESESは、株式会社UZUZグループと言うこともあり、年収数百万の方から1億の方まで幅広いキャリアをサポートしてきました。自分はこの先どういったキャリアを積めばいいのかな、と悩んでいる方にアドバイスや手厚いフォローができると思います。

弊社の営業も、基本的には人材系のベテランが多いので、安心してご相談いただけると思いますよ。SESのクライアント企業に対して言うべきことは言うし、それは、エンジニアに対しても同じですが、最後はエンジニアを必ず守るというか、人の心をちゃんと考えながらコミュニケーションを取れる人が豊富なのがうちの強みだと思います。

その上で私が、自社のエンジニアに求めていることは「自分の理想を持ってください」ということです。別にみんながみんな年収1000万を目指さなくていいし、何か新しい言語にチャレンジしたい人は、そうしたらいいと思います。

結婚してライフステージが変わって「ワークライフバランスを重視しながら働いていきたい」という人はそれを目指したらいいんです。個々人が目指したいものを生み出せる環境を用意するのが我々の仕事です。理想のキャリアビジョンをしっかりと持ち、それを日々目指そうとする、そういう方を求めています。

國:どう働くかは、どう生きるかに通ずるからこそ、個人のキャリアビジョンを尊重したい。一人ひとりがしっかりとビジョンを持って、生き生きと働いている状態が生まれやすい環境を作っていくことが大切ですよね。

■社内エンジニアからの声□

國:社内のエンジニアの皆さんからは、どんなお声をいただいていますか?

白:社員総会で会社の状況など全部共有するので、経営の透明性であるとか、営業へのフォローなどは満足頂いていると思います。
もちろん、まだまだ足りないところっていうのはあるので、それは、その都度、エンジニアから声が上がった瞬間に私たちが責任を持って動くべき部分です。「職場で何かあればどんどん声を上げていい」という文化形成をしているので、エンジニアの方々から信頼してもらっているところはあります。

榎:先ほどちょっとちらっと申し上げた通り、 「こんなトラブルあったのですけど、営業さんは本当に親身になってお話聞いてくれて嬉しかった」とかが多いです。何と言っても営業のサポートが充実しているところはうちのポイントでもあるので嬉しいです。
あとは、「希望のキャリアを積めた!」とか「今は生き生きと仕事できています」っていう喜びの声をいただきます。

■還元率の考えかたは?□

國:ありがとうございます。あとは、エンジニアへの還元率のところなんかを伺いたいと思います。SES企業は還元率を記載するケースもあると思いますが、御社の場合はどうですか?

榎:弊社としては、社会保険料(会社負担分)と単純に出すお金として75%と明記しています。交通費や福利厚生をプラスすると、約78%になります。
還元率が売りの会社ももちろんありますが、本社体制が弱まれば、個人の就業環境にも影響が出ることが多いので。弊社としては「還元率と営業力」を高くしていきたいなと思っています。

國:ありがとうございます。確かにそうですよね。白川さんはどうでしょうか?

白:ほぼ一緒ですね。確かに還元率を高める動きが増えてきているのは事実ですが、それって結局のところ価格競争と同じで。それによって苦しい経営を強いられる会社も多分出てきているなと。

ただただ高い還元率を売りにしているだけでは、エンジニアのフォローが追いつかず、結局誰も得しない「悪循環」になると思っているので、そういうところをしっかりと是正していけるような状態を作っていかないと、と思っています。

■今後のSES業界の展望□

國:最後に、今後のSES業界で実現していきたい未来や会社としての展望を教えて頂ければと思います。

白:SES業界の今後みたいなものは、僕も昔のSES業界をよく知っているわけではないんですが、直近の話とか状況を見るにESES=SESという認識も少しずつ増えてきているように思います。とはいえ、まだまだ駆け出しっていうのもあるので、業界ナンバーワンになれるよう、努力していかないといけませんね。

枠組みだけでやっているんじゃなく、それぞれの会社のカラーをちゃんと出しつつエンジニアや、営業も含めたSES業界で働く人たちが、正しい評価で正しい働き方をできる状態を作っていくっていうのが個人的には大事だなと思っています。

今後のSES業界はSESをやっていったらいつの間にかSIerになっていっていくとか、SESが自社プロダクトの開発に行ってもいいですしSES1本でとにかくお客さんのSIerから降りてくる案件をとにかく回すとか。やり方は、何でもいいと思うんです。
自分たちの会社のカラーで、かつエンジニアたちの働き方だったり給料だったりとか、営業の働き方や給料だったりっていうのを、より良くしていく方向になっていったらいいなと強く思います。

榎:もう本当にその通りだと思っています。昔のSES業界はかなりブラックだったし、給与もよく分からないし、労働環境も劣悪だし長時間労働も当たり前みたいな生活をイメージしちゃうと思うんですよね。

今と昔が違うところって、やっぱりエンジニアが会社を選べる、売り手市場になったことだと思います。
なので、これから労働環境の改善に真剣に取り組まないSESに関しては、結構厳しい状況になるんじゃないかなと。人材はホワイトに流れるので、業界全体が良くなっていけばいいですね。

会社としては、まずは会社規模を大きくしていくこと、会社の影響力を上げていくっていうが大事だなと思いますね。私にはまだ全然影響力がないですが、人数が増えていく中で、自社の影響力で周りもホワイトな企業がどんどん伸びていければ、すごいことだと思います。

いつも言ってることなんですが、還元率で争うのって不毛だと思っていて。還元率で戦っていても、結局それで本社が機能してないとか、労働環境が軽視されるような状況になっては、本末転倒だと思います。

國:ありがとうございます。案件にマッチするだけではなくて、その会社の思いや大切にしているビジョンにちゃんとマッチしていくことが、本当の意味での定着や活躍に繋がるんですね。今日はありがとうございました。

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[株式会社ESES] https://eses-inc.jp
[株式会社リンク] https://corp-link.main.jp
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